自分は本当にクズだという事を再確認するために、暗い過去を思い出してバイナリーオプションで一夜で70万円を失った経験の記事を書いてみます。
この話は長くなるので2回に分けてブログに書く予定でしたが、ずるずると二本立てにするの嫌な気がして一本にまとめました。
そういう理由もあり、元来の1本目と2本目の間には「追記」が入っております。
そしてこの経験はかなり過去の話だということもありますが、どこか心の底では思い出したくないのか?・・・なぜか思い出そうとしても霞がかった感じの記憶になります。
その時の一挙一動というより「場面場面」は写真のように記憶に残っていますが、詳しい部分がほとんど思い出せません。
なので記事は多少・・・記憶を強引につなぐフィクションが入ってしまいます。
いきなり結論から申し上げます。
キャッシング70万円をバイナリーオプションで一夜で失った経験です。
見たくない人は読まないほうがいいかもしれません。
自分自身も書きながら、少しずつ過去を思い出しながら吐きそうな最悪な気分になります。
※バイナリーオプションとは
バイナリーオプションは為替金融商品の一種である。
一般的な株式やFXは、値段が「上昇する」か「下落する」かを予測し、その後の「値動き」に応じて「利益か損失」が確定し、その「値幅」に応じて「損益金額」が変動する。
ただ「一見すると簡単な取引に見えるが、リスクの高い取引である。短期間に繰り返し取引した場合、損失額が大きくなるおそれがある」と警告されている。
70万の損失の始まりは新たなキャッシング
このお話は日々借金に苦しんで、苦しい生活を長い間していた頃です。
この頃は借金で苦しんではいましたが「お金がない状況」にも、どこか慣れてきてあたりまえに感じている時期でした。
いま考えるとその頃なら、まだ借金も毎月きちんと返済して行けたかと思います。
その頃の僕はお金がないのに、どうにかどこかでお金を捻出しては「バイナリーオプション」に投資をしていました。
今考えるとどこでお金を作ってたんだろう・・・
肝心の成績はというと勝ったり負けたり・・・
しかしそしてそのうち負けが込んできました。
「借金をバイナリーオプションで返済」と当初は考えていたんですが、実際のところ現実的には、なかなか難しい状況でした。
逆にバイナリーオプションのせいで借金が増えてきていました。
「やはり少額で勝負しても仕方がない、ちまちまと少額しか勝てない。」
こんな感じで「ある程度の資金が欲しい」と、いつもいつも思っていましたし、慣れたとはいえ普段の貧困状態が地味にストレスにもなっていました。
「お金が欲しい・・・」って、いつもいつも思っていた時期です。
当然手持ちのお金はないし、お金を借りようにも、どのカードも天井張り付きで借りる枠などはありません。
目の前に見えない大きな壁を感じながらも、勝算もないのに「お金だけあればなんとかなる!」と思い込んでたバカな時期です。
お金が沢山あれば勝てる!
これはへたくそなギャンブラーによくある勘違いです。
そんなときにネットを見ながら・・・
(借金持ちならよくある経験かと思いますが、ネットを見るとその人の検索履歴で広告が選ばれて表示されます。当然表示される広告は「ローン系」ばかりです)
「あれ?ここの業者は昔利用したことあるかも?」と、新たな業者を見つけました。
そして「まあ無理だろう」と思いながらも・・・半信半疑でネットで申し込みを行いました。
この時期になるとネットでの借金の申し込みには、少しの抵抗感もハードルも感じません。
申し込み後、すぐに確認電話があり、その後は職場への在籍確認や源泉徴収票などを送るいつもの作業を終えると・・・「融資可能」との連絡です。
それも申し込みすれば、枠が100万円!
「融資枠はどうされますか?」電話の担当の方は優しい口調で説明をしてくれます。
僕は躊躇せずに当然マックスの100万円で申し込みをしました。
その時の心境と言うか、自分の気持ちに対する言いわけが・・・
「この100万円で、少額のローンをまとめて・・・だから新たにカードを作るんだ!」
「借金をまとめるために新しいカードを利用する!
その言い訳で自分への、そして新たな借金への罪悪感を薄めていました
そして新たに借り入れができる状態になった
今のキャッシングは、カードがなくてもネットで借りられます。
ネットキャッシングと言って、キャッシングで借りたお金を自分の口座へお金を振り込むことが可能です。
キャッシングを申し込んだ最初(といっても数日)はこう考えていました。
このキャッシング枠は万が一のための保険!
ちゃんと少額の借金を返済するために計算して借り入れよう!
そんな感じで、自分にとって都合よく考えていたと思います。
でも心の奥底には真っ黒な愚かな考えがあります。
「このお金でバイナリーしたらもっともっと儲けることができるかも?」
「勝負するなら今だし、多分勝てるはず!」(当然根拠はありません)
そして「まだ勝負はしない!」「見るだけ!」と自分に言い聞かせて相場を見ます。
それなのに・・・見るだけだったのに・・・
今日はチャンスだ!絶対にチャンスだ!これは自分にも運が向いてきたんだ!
いつのまにか、バイナリーオプションに参加する方向でしか考えていませんでした。
パチンコ依存症と同じようなものです。
勝ち負け以上に「バイナリーをするという行為自体が目的」になるのは病気です。
【ギャンブル依存症の末路】 父親は末期のパチンコ依存症、高齢者のパチンコ依存症はこれだ
キャッシングも最初は20万円の借り入れ
そして気がついたら・・・新たなキャッシングを行い、自分の口座お金を振り込んでいました。
その金額は20万円です。
(まだ20万円!あと枠は80万円もあるし、20万円なら大丈夫!)
なにかに取りつかれたように、バイナリーオプションの口座へ20万円を振り込み、早速勝負をします。
この日の相場は何かの指標があった日です。
普段はまあまあ相場が動く指標ですが、この日にも動くとは限りません。
普段なら「きちんと情報を収集」して、勝負するところですが・・・
「多分動く!そして大勝してるはず!ダメでもまだ資金はある!」
よくあることですが、自分の都合で予想し(もう妄想ですね)、慎重になるどころか勢いで勝負に出ます。
これで運よく動けばいいのですが・・・この日に限って動かない・・・当然全損です。
※この日に限ってというのはすべてのギャンブラーにも経験あるのでは?
例えば普通なら大連チャンするパターンなのになぜかこの日限って単発とか・・・これかなり辛いです、そして最悪です。
この日に限って動かない、この日に限って不運・・・こういうときはすでに頭に血が上っています。
怒りの上にさらに怒り!
※借金持ちの自分の感情は「惨めさと怒りと絶望感」がほぼすべてでした。
ただお金がなければ腹が立ち、半端なく怒ることはあっても、それ以上は勝負することはできないんです。
・・・今まではお金がないのでそうでした。
でも・・・今はまだキャッシング枠が80万円残っていました。
長くなるのでここでいったん話を切っています。
この記事は書きながら本当に辛くなってきました。
結局はこの後に、残りの枠から借金をする展開になるわけです。
よく考えると「自分の借金の詳しい理由」とかを今まで書いたことがないかもしれません。
今回は借金が増えていく過程の出来事です。
「後編」あなたは暗闇に吸い込まれそうになったことはありますか?
ここからは前半の続きの記事となります。
このブログ記事の前半をまとめるとこんな内容です。
その枠は100万円
ほんの少しだけ勝負してみようと思った
そして勝算もなくバイナリーオプションに投資
そして100万円の借入枠の中から、まずは20万円をバイナリーオプションに使い、あっという間にお金を失ったところで前半の話は終わっています。
この後の後半は、取り戻そうとしてさらに傷口を広げていくダメ人間の過程が書かれています。
そして20万円が消えた!
この20万円で、どんどんお金を増やして・・・残りの借入枠の80万円は残しておく・・・そんな甘い考えはあっという間に消えました。
そうなって初めて「20万円の重み」が、ズッシリとのしかかってきます。
この20万円があれば何ができた?
家族で美味しい物食べに行けたじゃないか・・・
両親に何かプレゼントできたかも・・・
20万円稼ぐにはどれだけ働かなくちゃダメなんだ・・・
この時の感情は勝ち負けとかじゃなりません。
頭の中は・・・
「20万円を取り戻さなきゃ!」
20万円を取り戻す!!取り戻す!!
もうこの時点で、元々の目的がすり替わっています。
何かの念仏のように「20万円取り度してやる!」と、つぶやく自分がいます。
もう何かが壊れてる感じです。
最初の計画では80万円は残して20万円で勝負する。
それでダメなら諦める・・・だったはずです。
でも不運によっての負けで、すでに頭に血が上ってる僕はこんな考えです。
「取り戻す!絶対に取り戻す!」
そして手を付けないはずの残りの80万円のうちの50万円をキャッシングして、自分の口座へ振り込みました。
「さっきは20万円だから心の余裕がなかっただけ!だから50万円で勝負!」
すべてを失い朝を迎える
そこからは一進一退が続きましたが、バイナリーオプションの最後の回は午前5時です。
午前5時にはその日の取引は終わるので、今日中に取り戻したい僕は、残り時間もないので多少無茶な勝負に出ます。
当然焦ってるのでどんどんお金が減ります・・・そして焦りは焦りを生み、もう正常な判断ができていません。
最後の取引!もう時間がない!・・・なぜか残り少なくなった資金で全力勝負に出ます。
本来ならここで、勝負に出る必要はまったくありません。
そもそも20万円失った時点で、その日の取引なんかする必要はないんです。
でも「取り戻したい」そんな一心で・・・さらに50万円を失いかけます。
でも最後に奇跡が!
残り数秒のところで自分がかけてるラインに到達しました。
これが取れたら一気にお金が戻る!
「もらった!最後に勝った!ありがとうございます!」
でも判定はアウト・・・深夜に大きな声で怒鳴ってしまいました。
もう何もかも壊れています。
不幸中の幸いは、これが最終回だったおかげで「借金の借入枠が30万円残った」事です。
ベランダで頭を冷やす
バイナリーの後、何時間後には仕事があります。
でも寝れるわけがありません。
その前に今起こったことが現実なのか?どうなのか?受け入れることができません。
70万円があっという間に消えたわけです・・・
頭を冷やさなきゃ・・・多少は冷静な自分がいて、ふらりとベランダに出ます。
なぜ勝負したんだろ・・・70万円消えたよ・・・もうなんでだよ・・・
そんな無駄なことを何度も繰り返し考えます。
嘆きまくって・・・頭を掻きむしります・・・もう自分が嫌で嫌で・・・
そして何かに気がついたように・・・ふっと前を見ると
いつの間にか吸い込まれていました。
でもその瞬間、外の自転車のブレーキ音で我に返り、必死にベランダにしがみついていました。
心臓はドキドキし冷や汗でびっしょりです。
そして心の底から湧き出る恐怖感。
すぐに部屋に戻り布団にこもりましたが、その恐怖感が身体から離れません。
もう何かが自分に追い付いてたんだと・・・この時に感じました。
※今考えるとこの追い付いてきた何かは「崖っぷち」だったわけです。
眠れぬまま・・・そしていつもの朝が来ます。
「おはよう!」
いつものように出社します、そしていつものように挨拶します。
本当にいつもと同じです。
何も変わらなかった。
いや・・・変わったのは一夜で70万円の借金が増えたことだけ。
きっと僕が昨日あんなことになってたなんて、誰も気がつかないと思います。
仕事は手が付きません。
頭にあるのは新たに発生した借金とその返済が新たに始まる事です。
一夜で毎月の返済額が増えたわけです。
寝不足もありますが、あまりにも集中できないのでトイレに行くと、そこに映った自分の顔は生気を失っていました。
ここから先は暗闇のみ
もう自分には明るい未来なんかない。
最低の男だ、もうどうにでもなってもいい・・・いくら自分を罵って、自分のことをどれだけバカにしても、失ったお金は戻ってきません。
当然何も解決しません。
何も解決しない虚しさとイラつき、そして虚脱感が襲ってきます。
その頃に自分の未来には暗闇しかないんだと覚悟しました。
もう戻れないところに来てるんだと、いつのまにか笑うことも減っていきました。
そして怒ることも減って、季節を感じることも薄らいでいきました。
そして・・・色んな感情が消えました。
いつも応援ありがとうございます。
結構長い文章になりましたが、意外と書きあげるのは早かった気がします。
最初は思い出しながら「多少のフィクション」も入れつつストーリーとして繋げていきましたが、読み返してみるとほぼノンフィクションです。
本当に病んでたんだな・・・と思い返しています。